「 仮面怪盗バイブルシャドー 」
~インフィニティ研究所・制御エリア
水中に備え付けられた巨大な機械の周囲には複数の死体が浮かび、どれも壮絶な表情で絶命していた。白衣の研究者たちはコンソールを指で叩きつつ何やら囁き合っている。
「『ドア』からの転移エラーが発生」
「実験体N-19とN-21が基軸時間に復帰、生命反応なし」
その報告を受けて、タコニードルは机に手を叩いて苛立ちを募らせる。
「今度のスーパーヒューマンもこの程度か。まあいい、次の実験体を連れてこ、…いっ?!」
「チェックメイトよ。これであなた達の火遊びも終わり」
謎の組織、インフィニティの手がかりを掴んだバイブルシャドーこと樹咲真綾は、奪われたコスチュームを取り返すためにインフィニティ研究所へと乗り込んだ。
「ピーガー。生体認証チェック…ヨシ!オハヨウゴザイマス、博士」
AIによって大変厳重にガードされたセキュリティを変装してくぐり抜け、タコニードルの待つ研究所の内部へと侵入する。
「もっと気持ちよくさせてやろう。こっちにきなさい」
真綾を連れてクラブの地下室に向かう支配人。
そこには麻薬によってほぼ廃人と化した女達がいた。
「ククク、なあに怖がる事はない。彼女たちは心から私を尊敬し、快楽を求めているのだよ。」
仮面怪盗バイブルシャドーこと輝咲マヤは「組織」の怪人・深海怪盗タコニードルとの戦いに破れ、コスチュームを奪われてしまった。
「組織」に復讐するため、ディープネットワークを探りつづけたマヤはとあるナイトクラブを発見する。そこでは極めて有害な薬物が流通しており、「スーパーヒューマン」を自称する男が居るらしい。
「スーパーヒューマン…あの蛸っ!」
(ナイトクラブ・”ソドム”)
「エッチなタイツだね…もっとマンコ擦りつけろよ…はぁはぁ」
ダンサーとして潜入したマヤに、汚い客の汚い言葉が浴びせられる。果たして「組織」の手がかりはここにあるのだろうか。
(続く)